ESF SECONDARY SCHOOL インターナショナルバカロレア (IB International Baccalaureate)導入について

 

WISでも説明会が行われたようですが、ESF系セカンダリースクールでは近い将来、A,ASレベルに替わってIBの導入が考えられているようです。その理由は、数年前まではESFの卒業生の多くがイギリスの大学へ進学していたのですが、生徒の国籍が増えるにしたがって、イギリス以外の大学へ進学する生徒が増えてきて、去年は約6割の生徒がイギリス以外の国の大学へと進学しました。こういう理由でもはやAレベルを履修するよりも国際的に通用するIBに切り替えた方がいいのでは?ということになってきたようです。

学校からいただいたIBに関するパンフレットを読んだ限り感じたことは、

*カリキュラムをIBへと移行した場合、先生のトレーニングなど時間、お金がかかるため慎重に行わないといけない。

*学校によってIBに変わるところ、Aレベルにとどまる学校というふうにわけてしまい、IBを履修する場合は生徒が学校間を移動する。

*一つの学校の中でIBとAレベルどちらもやる場合は、カリキュラムの変更など大幅な調整が必要。

*IBを取り入れた場合、香港内の学校ではIBはよく知られており、ローカル校のY12,13の生徒もIB取得のために編入可能となる。

こういうメリット、デメリットを考えてIBの導入が考えられているのだけれど、本当に導入されるかどうかはまだ未定で、もし導入となった場合、たぶん2006年からの導入となるのではと書かれています。

ESF系ではShatin CollegeがIBのパイロット校として導入が始まっています。今のところ小学校からのIBの導入はまったく考えられておらず、あくまでも大学進学を意識して、より国際的に通用するカリキュラムが必要で、イギリス国内でもAS、Aレベルのあり方も変わってきているのでESFでも変わらなければならないとみなされているようです。ですから大学進学のための学年、つまり6thFormerの2年間のみIBを履修ということになるようです。(GCSEはそのままということです)

先生のトレーニングについて
IBの本部はスイス ジュネーブにあるのですが、アジア支部はシンガポールにあり、シンガポール、または香港で特別訓練を受けることができるようです。予定では2004年の夏から2006年の夏までの2年間、ESFの先生方はIBのトレーニングを受ける予定だということです。

 

さてここからはIBそのものについて書いていきたいと思います。

IB(International Baccalaureate)

海外の学校で履修した知識が帰国した際、または親が別の国に転勤した場合、その知識が新しい地で評価されるとは限らないので、どの国に行っても通用する共通のカリキュラムをIBO(インターナショナルバカロレア機関)が作りました。どの国に滞在していても、IBを履修している学校に入りさえすれば、転勤先でもIBを取り入れている学校に転校することで同じ教育を受けられるという利点があります。

IBO本部はスイスジュネーブにあり、アジア支部はシンガポールにあります。香港でもIBを取り入れているインターナショナルスクールは数校ありますし、小学校からIBを取り入れているインター小学校もカオルントンにオープンしたところです。

コースについて

IBのコースにはDiploma ProgrammeとCertificateの二つがあります。
Diplomaの方はESFの場合、GCSEにパスした生徒に適応します。Y12,Y13の2年間履修します。

Certificateの方はGCSEでパスしなかった生徒が取るコースで、数学、英語が必修科目ではないようです。

選択科目について


6グループの中から1科目ずつ6教科を選択します。
3教科/Higher Level (240hrs)
3教科/Standard Level (150hrs)

Group1 :     LANGUAGE A1

この言語は母国語にあたる言葉で世界中45カ国の言葉がIBの科目としてみとめられています。ESFの場合は、これが英語になるのだと思います。高いWriting, Oral Skillを求められるようです。

Group2:    SECOND LANGUAGE

日本語も履修できるそうですが、純日本文学を読みこなしていく力が求められます。高い日本語力がつくので日本の大学へ進学する人には日本語は必修と言ってもいいでしょう。今年の教材は「伊豆の踊り子」で、伊豆の踊り子の本を読みながら文学について深く学んでいくということです。こちらのシェークスピアの学び方などと共通しています。問題は、香港でIB日本語をしっかり教える力を持った国語または日本語の先生がどれだけおられるかということだと思います。

Group3:    INDIVIDUALS AND SOCIETY

economics/geography/history/Islamic history/IT/Philosophy/Psychology/
business and management/social and cultural anthropology   

Group4:    EXPERIMENTAL SCIENCES

practical alboratory skills/collaborative learning through and interdiscipinary  project/awareness of moral and ethical issues/a sense of social responsibility, by examining local and global issues
biology/chemistry/physics/environmental systems/design technology

Group 5:    Mathematics

Group 6:    The arts

visual arts, music and theatre arts
will include dance and film as pilot courses

       

TOK & The Extended Essayについて

IBの評価法の中には上の6教科の履修+TOK(Theory of Knowledge)とExtended essayがあります。

TOKとは基礎知識を深めること、物事を分析していく力を養うための授業のようです。

Extended Essayは自分の力でリサーチしたものを4000文字で論文にしていくものです。約25教科の中から興味のあるものを一つ選んで、それに関する論文を自分で仕上げていきます。コースワークのようなものだと思います。

テスト+TOK+ExtendedEssayの結果に対して点をつけていくのがIBのやり方です。

Creativity, Action, Service (CAS)
これはボランティア、コミュニティーサービスに値するもののようです。

2年間の履修後、5月に最終テストが行われます。

その他の情報

IBO(IB機関)のホームページには詳しい内容が書いてあります。しかし基本的なことがわからない場合はここを読んでもあまりよく理解できないと思います。
http://www.ibo.org/

以前は日本のインターナショナルスクール卒業生は大検を取得するなどして日本の大学受験をしていましたが、平成12年からIB取得者は大学受験できるようになりました。

日本の大学は海外生に対して帰国子女枠というものを設けて、以前に比べて帰国生が受験しやすい体制に変わってきています。もちろんIBについても評価してくれますが、まだまだアメリカのカリキュラム(SATなど)が中心でIBについての理解度は低いようです。しかし、世界的にIBの評価は上がってきており、アメリカ、カナダ、オーストラリアの大学でもIBを取得している人にとても寛大です。イギリスはもちろんA,ASレベルが基準となっているのですが、昨今はIBに対してA,ASレベルよりも高い評価をするようになってきているということです。

他にも日本語で書かれたわかりやすいサイトを求めてネットサーフィンしてみましたが、一般的な情報しかなく、内容について詳しく書かれたものがみつかりませんでした。日本人にとってそれぐらいなじみがないものなのでしょうか?

掲示板に書き込まれたIB受験に役立つ貴重な言葉を紹介します。

香港の某インター校卒業生のミニバス14Mさんのお言葉です。

はじめまして。このホームページを拝見して、香港やインター時代のことがとても懐かしくなりました。私はチャイ校の卒業生なのですが、最近は日本人の生徒が少なくなったようですね。さびしいことです。さて、私は噂の?IBを受験したので体験談として補足的な情報を提供したいと思います。

*科目選択についてですが、一度登録した後にも何回か変更できたと思います。しかし、この変更が遅くなるとそれだけ授業のキャッチアップが大変になります。
*日本語の先生を探すのは確かに大変だと思います。私たちの場合は、他校の日本人学生(IB受験者)と一緒に受講してました。先生にお願いすればきっとアレンジしてくれると思います。或いは、自分から他校に直接聞いてみてもよいと思います。
*私がIBを受験したときは、IBの知名度があまり高くなかったので、SATやTOEFLも受験していました。日本の大学の先生の多くはIBの存在すら知らないと思います。
*IBは総合得点も大切なのですが、受験した科目も重視されている気がします。つまり、総合得点を高くしようとして比較的簡単?な科目を選択してもあまり評価されないとおもいます(当然ですが)。
*IBは忍耐力、根性がある程度評価されると思います(笑)。最後の試験以外でもレポートやら課題やらで評価してもらえるからです。

情報というより個人的な意見となってしまいましたが、お役に立てば幸いです。それでは、失礼致します。

ありがとうございました。